出産の不安を和らげるために。分娩の流れとポイントを解説
2025年 3月 10日

出産を控え、いよいよ赤ちゃんに会える日が近づいてきましたね。楽しみな気持ちと同時に、不安や心配もあるかと思います。今回は、分娩の流れや種類、そしてその過程についてお伝えします。少しでも安心して出産の日を迎えられるよう、一緒に確認していきましょう!
分娩とは?
分娩とは、赤ちゃんがママのお腹から外の世界へ出てくることです。出産予定日が近づくと、「おしるし」と呼ばれるおりものが出たり、陣痛が始まったりと、赤ちゃんが生まれるサインが現れます。陣痛が始まったら、まずは病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
分娩にかかる時間は人それぞれで、初めての出産では平均で12〜18時間、2回目以降では6〜8時間と言われていますが、実際には個人差があります。
分娩の種類
分娩にはいくつかの方法があります。ご自身に合った方法を選ぶためにも、それぞれの特徴を知っておきましょう。
- 自然分娩 陣痛がくるのを待って、赤ちゃんがママの産道を通って生まれてくる方法です。医療的な介入は最小限に抑えられます。
- 無痛分娩・和痛分娩 陣痛の痛みを和らげるために、麻酔や鎮痛剤を使う方法です。麻酔の方法はいくつかあり、痛みをある程度取り除くことができます。痛みに不安がある方は、検討してみても良いかもしれませんね。
- 帝王切開 お腹と子宮を手術で切開して、赤ちゃんを取り出す方法です。赤ちゃんやママの状態によっては、帝王切開が選ばれることがあります。手術となるため、入院期間が少し長くなることもあります。

分娩の流れ
お産の流れは大きく3つの段階に分けられます。それぞれの段階で体にどんな変化が起こるのかを知っておくと、心の準備がしやすくなりますよ。
第1期:陣痛の始まりから子宮口が全開になるまで
この期間は、陣痛が始まり、子宮口が10センチ開くまでのことを指します。最初は生理痛のような痛みや腰の痛みを感じることが多いです。陣痛の間隔が徐々に短くなり、痛みも強くなっていきます。この時期は深呼吸をするなどリラックスできるよう心がけましょう。
第2期:子宮口が全開から赤ちゃんが生まれるまで
子宮口が全開になると、赤ちゃんが産道を通って下りてきます。赤ちゃんの頭が見えてくると、もうすぐ対面ですね!この段階は初めての出産で約1.5時間、2回目以降では約30分~1時間とされていますが、個人差があったり、無痛分娩の場合は時間がもう少しかかる場合があります。医師や助産師さんの指示に従って、呼吸やいきみのタイミングを合わせていきましょう。
第3期:赤ちゃんが生まれてから胎盤が出るまで
赤ちゃんが生まれた後、子宮が収縮し胎盤が剥がれ落ちて体外に出ます。この期間は約10~30分とされています。出産の喜びを感じながら、体の回復を待ちましょう。出血が続く場合もありますので、医療スタッフがしっかりとケアしてくれます。

分娩にかかる費用
出産にかかる費用は、病院や地域、分娩方法によって異なります。一般的には50万円前後と言われていますが、大都市と地方では差があることも。また、個室や大部屋、分娩の時間帯や曜日によっても費用が変わることがあります。妊娠4ヶ月以降の分娩であれば申請すると健康保険から「出産育児一時金」が給付されるので、事前に確認しておくと安心ですね。
まとめ
出産は人生の大きなイベントです。不安や心配もあるかと思いますが、赤ちゃんと出会える喜びは何にも代えがたいものです。出産の方法や流れを知ることで、少しでも安心してその日を迎えられると良いですね。
あなたの出産が、穏やかで幸せなものになりますように。
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生 様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。