産後の生活で大切にしたいこと
2025年 1月 27日

出産という人生の一大イベントを終えて、赤ちゃんとの新しい生活がスタートして喜びを感じながらも、体や心の変化に戸惑うことも多いかもしれませんね。今回は、産後の生活習慣の中で気をつけたいポイントについてお伝えします!
産後のカラダが求める「休息」と「睡眠」
産後の約6~8週間は「産褥期(さんじょくき)」と呼ばれ、回復のための大切な期間です。この期間は子宮や筋肉が妊娠前の状態に戻ろうとして、体全体がリハビリを必要としています。無理をすると回復が遅れるだけでなく育児にも影響を及ぼす可能性があるため、まずは「休む」ことを最優先してください。
「家事を完璧にしなきゃ!」と思う必要はありません。できるだけ家族や外部サービスに頼って休むようにしましょう。

睡眠不足とうまく付き合うコツ
赤ちゃんのお世話で、まとまった時間眠れないことが多いですよね。しかし、睡眠不足は体調不良の原因にもなりやすいので、できるだけ質の良い睡眠を心がけましょう。
おすすめの対策
- 昼寝をする:赤ちゃんが寝ている間は家事より自分の休息を優先しましょう。
- 家族に協力をお願いする:パートナーや家族に赤ちゃんを見てもらって、その間に眠る時間を作りましょう。
- 夜の授乳を工夫する:授乳クッションを使って姿勢を楽にしたり、母乳とミルクを組み合わせて負担を軽減するのもおすすめです。
ホルモンバランスの変化を理解して
産後はホルモンバランスが急に変化して、心も体も不安定になる時期です。「マタニティブルーズ」と呼ばれる一時的な気分の落ち込みを経験することも珍しくありません。突然涙が出たり、不安を強く感じたりすることがあるかもしれませんが、多くの場合は10日ほどで改善します。
もし、「眠れない」「理由なく不安が続く」「育児が手につかない」といった症状が3週間以上続く場合は、専門家に相談してください。適切なケアを受けることで、心の負担を軽くすることができます。
自分をいたわるセルフケアのすすめ
忙しい生活の中でも、以下のポイントはできるだけ意識して取り入れてみましょう。
- 水分補給:母乳で育てている場合は、特に水分を多めに摂るよう心がけましょう。
- 栄養バランスの良い食事:野菜やタンパク質をしっかり摂り、体の回復をサポートしてください。
- ストレッチやマッサージ:肩こりや腰痛がひどいときは、軽いストレッチや肩甲骨をほぐすマッサージを取り入れてみましょう。
- 髪や肌のお手入れ:抜け毛や肌あれが気になる時期ですが、頭皮マッサージや保湿ケアをするとリラックスできます。

周囲のサポートを遠慮なく受け入れよう
「自分で頑張らなきゃ」と思いがちですが、育児は一人で背負うものではありません。パートナーや家族、地域のサポートサービスを利用して、少しでも負担を軽くしてください。赤ちゃんを連れて外出するのが難しい場合も、オンラインでの相談窓口や支援を活用する方法もあります。
まとめ
産後の体調回復や心の安定には個人差があります。他のママと比べず、今できることを積み重ねていくことが大切です。「今日はよく休めた」「赤ちゃんが笑ってくれた」など小さな成功を喜びながら、自分をいたわってくださいね。
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。