産後に気持ちが落ち込むときに知ってほしいこと
2025年 1月 27日

出産後の赤ちゃんとの新しい生活では、喜びだけでなく不安や戸惑いを感じる方も多いのではないでしょうか。この時期は身体的にも精神的にも大きな変化があり、心が疲れてしまうことも少なくありません。この記事では、産後に起こりやすい心の変化やその対処法について優しく解説します。少しでも、あなたの気持ちが軽くなるお手伝いができれば嬉しいです!
産後の心に起こる変化を知っていますか?
マタニティブルーズとは
出産後数日から2週間ほどの間に、突然涙が出たり不安やイライラを感じたりすることはありませんか?これは「マタニティブルーズ」と呼ばれるもので、ホルモンバランスの急な変化が原因とされています。多くの場合は、10日間程度で症状は自然と落ち着きます。
「こんなに涙もろくなるなんて……」と驚くかもしれませんが、特別なことではありません。疲れたときは無理をせず、家族や周囲の人に少しでもサポートをお願いしてくださいね。
産後うつ病とは
気持ちの落ち込みが数週間から数ヶ月続く場合は、「産後うつ病」の可能性があります。具体的な症状には以下のようなものがあります。
- 気分が沈んでやる気が出ない
- 楽しみを感じられない
- 突然涙が出てしまってコントロールできない
- すぐにイライラしてしまう
- 家事や育児ができない
- 不眠や食欲の変化
- 自分を責めてしまう
- 赤ちゃんを可愛いと思えない
産後うつ病は、産後2〜3週間後から発症しやすいとされています。特に普段からPMSなどの症状がある人は、女性ホルモンの変動の影響を受けやすいため注意が必要です。また、過去にうつ病などの病歴や妊娠中から不安を強く感じていた人は発症しやすくなります。
リスクを知っておくだけでもいざという時に周りを頼ることができる。気になることがあれば医師に相談してみましょう。

心の健康を守るためのアドバイス
子育てで無理をしすぎないようにしましょう
育児は誰にとっても初めての挑戦です。「完璧なママ」になろうと無理をしすぎないでください!赤ちゃんの個性に合わせながら、できる範囲で頑張るだけで十分です。家族や友人など周りの方のサポートを頼ることも、愛情深いママである証です。
例えば、次のような工夫を取り入れてみてはいかがでしょうか?
- 赤ちゃんが寝ている間に、自分も少し休む
- 家事を家族に手伝ってもらう
- お散歩や日光浴で気分をリフレッシュする
自分の気持ちを話しましょう
「疲れた」「悲しい」と感じたとき、まずはその気持ちをパートナーや家族、周囲の人に伝えることから始めてみましょう。口に出すことで気持ちが少し楽になることがあります。また、先輩ママに話を聞いてもらうのも良いですね。同じ経験をした人の言葉は、大きな安心感をもたらしてくれます。
必要なときには専門家に相談しましょう
どうしても気持ちが晴れないときは、専門家に相談するのが大切です。保健師や助産師、かかりつけの医師に話を聞いてもらうことで、適切なアドバイスや治療を受けることができます。特に産後うつの症状が出ている場合は、早めの対処が大切です。医療機関を受診することに抵抗がある場合は、市町村の窓口で相談することもできます。

まとめ
ママの心が健康でいることは、赤ちゃんの成長にも影響します。家族やパートナーのサポートも大切なので、「赤ちゃんを見てもらう」「家事を代わってもらう」など小さなことでも頼ってみてください。
あなたは一人ではありません。「頑張りすぎない」「無理しない」を心がけて、少しでもつらいと感じたら医療機関や自治体の窓口に相談してくださいね。
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。