産後の食事で体をいたわろう:栄養たっぷりの食事で心と体を健康に
2025年 1月 26日

出産後の生活は赤ちゃんのお世話で忙しく、自分の食事がつい後回しになりがちです。しかし、体がしっかりと回復し赤ちゃんと元気に向き合うためには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。今回は、産後に必要な栄養素や避けたい食べ物、手軽に取り入れられる食事のコツをご紹介します!
産後に摂りたい5つの栄養素
1. 葉酸
葉酸は、赤血球を作り体中に酸素を運ぶために必要な栄養素です。出産時に失った血液を補って、子宮の回復や貧血予防に役立ちます。また、ホルモンバランスを整えて心の安定を助ける働きもあるため、産後には特におすすめです。
葉酸を多く含む食材:ほうれん草、春菊、納豆、わかめ、レバーなど
2. 鉄分
出産で失われた鉄分を補うことも重要です。鉄分は血液を作り、母乳の材料にもなる栄養素です。鉄分が不足すると疲れやすくなり、貧血を引き起こす可能性もあります。
鉄分を多く含む食材:レバー、ひじき、卵、小松菜、カツオなど
3. ビタミンC
疲労回復や免疫力アップに役立つビタミンCは、ストレスケアにも効果的です。また、ビタミンCと一緒に鉄分を摂ると吸収率がアップします。産後の体と心をサポートするため、積極的に取り入れてください。
ビタミンCを多く含む食材:柑橘類(みかん、グレープフルーツ)、いちご、ピーマン、キャベツなど
4. カルシウム
赤ちゃんの歯や骨の成長に欠かせないカルシウムは、母乳を与えるため不足しやすくなります。カルシウム不足は、骨がもろくなるだけでなく、虫歯や骨粗しょう症の原因にもつながるため、意識的に摂りましょう。
カルシウムを多く含む食材:乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)、煮干し、しらす、小松菜など
5. たんぱく質
筋力を回復させ、肌や髪の健康を保つためにもたんぱく質は必須です。出産や授乳で体力が落ちやすい時期に、たんぱく質をしっかり摂ることで元気を取り戻しましょう。
たんぱく質を多く含む食材:卵、肉、魚、大豆製品(豆腐、納豆)、乳製品など
避けたい食べ物・飲み物
授乳中の食事は、赤ちゃんにも影響を与えることがあります。以下の食材や飲み物には注意しましょう。
アルコール
母乳にアルコールが含まれると、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼす可能性があります。授乳中はアルコールを控えましょう。
カフェインを含む飲み物
コーヒーや緑茶などは、赤ちゃんの寝つきに影響を与えることがあります。1日2~3杯までにして、ノンカフェインのものを選ぶのがおすすめです。

忙しいママでもできる食事の工夫
一汁二菜を心がける
ご飯、汁物、メインと副菜2品の「一汁二菜」を意識すると、栄養バランスが整いやすくなります。忙しいときは、納豆やヨーグルト、果物などを添えるだけでもOKです。
少しずつ食べる
疲労やストレスで食欲がわかない場合もありますよね。そんなときは、1回の量を少なくして回数を増やすのがおすすめです。消化の良いうどんや雑炊に、野菜や卵を加えた消化に良いメニューも試してみてください。
宅配サービスを活用する
手作りが難しいときは、栄養バランスを考えた宅配弁当やミールキットを利用するのも良いでしょう。

まとめ
産後は赤ちゃんのお世話で忙しく自分の健康を後回しにしてしまいがちですが、無理をせず自分のペースでできる範囲から栄養を取り入れていきましょう!
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。