妊娠中のメンタルヘルス〜心に寄り添うケアのすすめ〜
2025年 1月 26日

妊娠中という、赤ちゃんを授かった喜びの中で期待と不安が入り混じる特別な時期。さまざまな大きな変化があり、ママたちの心にも大きな影響を与えることがあります。今回は、妊娠中のメンタルヘルスについて、注意したいことやセルフケアの方法をご紹介します。
心の変化に気づくことが第一歩
妊娠中は、ホルモンバランスの変化や環境の変化により、気分の浮き沈みを感じることが珍しくありません。このような状態は誰にでも起こる可能性があります。自分だけがしんどいのでは?と悩まず、周りに頼ることも大切です。
メンタル不調のサインとは?
もし、以下のような状態が2週間以上続く場合は、医療機関への相談を検討してみてください。
- 気持ちが落ち込む、不安感に襲われる
- 急に泣きたくなる、涙が出る
- イライラしたり、焦りを感じる
- 感情をコントロールできない
- 出産や育児に対して強い恐怖や不安を感じる
- 自己嫌悪感が下がる
これらの症状に心当たりがある場合、早めに医師や心理士に相談しましょう。早めのサポートが心の健康を守る鍵です。

妊娠中にできるメンタルケアのヒント
メンタルの健康を保つために、以下のポイントをできる範囲で取り入れてみてください。
相談先を見つけておく
妊娠中や産後に困ったときに頼れる場所や人を事前に考えておきましょう。地域のサポートセンターや医療機関、信頼できる家族や友人に相談する準備をしておくことで、いざというときの心強さが違います。
行政や地域のサポートを調べる
自治体によってはケアサービスや相談窓口が充実しています。事前に調べておくと、必要なときにスムーズに利用できます。
「頼る練習」をしておく
助けを求めるのが苦手な方も多いかもしれませんが、小さなお願いから練習してみましょう。「お皿を洗ってほしい」などの簡単なお願いでOKです。家族やパートナーと感謝の気持ちを伝え合うことで、支え合う関係が築けます。

日常でできるセルフケア
忙しい毎日の中でも、ほんの少しだけ自分をいたわる時間をつくりましょう。
- 深呼吸:3秒で吸って、2秒止めて、4秒で吐く。これを繰り返すだけでリラックス効果があります。
- 毎日の楽しみを見つける:お気に入りのアロマを焚いたり、ストレッチをしたり。妊娠中や産後も続けられる小さな習慣をつくると、心が落ち着きます。
まとめ
妊娠中はママの体だけでなく心にも特別なケアが必要な時期です。不安や孤独を抱えるのは決して珍しいことではありません。大切なのは、「一人で頑張りすぎない」こと。家族や地域のサポートを上手に使って、少しでも穏やかに過ごしていただければと思います!
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。