妊娠中は栄養に気をつけよう!意識しておきたい注意点を解説
2025年 1月 26日

妊娠がわかった瞬間から、赤ちゃんの健康と成長を考えると食事や栄養に気をつけたくなりますよね。また、妊娠により必要なエネルギーは増えているのと貧血や体調不良を予防するためにも栄養は大切です。つわりや体の変化もあって食事が思うように摂れないことも多いかもしれませんが、少しずつでも無理のない範囲で食べられるものを取り入れてみましょう。今回は妊娠中の時期ごとに、それぞれの大切な栄養素や注意点について紹介します!
妊娠初期(0〜13週)
1. 葉酸をしっかり摂取
妊娠初期は赤ちゃんの脳や神経、手足などの体のあらゆる重要な器官が形成される時期です。この時期に特に摂りたいのが葉酸です。葉酸は、赤ちゃんの神経の発達異常を予防するビタミンB群の一種で、ほうれん草やブロッコリー、レバーなどに多く含まれています。食事から摂るのが難しい場合は、サプリメントを取り入れてみましょう。
2. つわりに負けない食事法
つわりで食べられないときもありますが、少量をこまめにに食べやすいものを少しでも口にするようにすることが大切です。
食べていないと気持ちが悪い時: 空腹の状態を作らないようにしましょう。うどん、お豆腐、卵スープなど消化の良いものや手軽なクラッカー、野菜ジュース、ゼリーなどを用意しておくのも良いです。ベッドの側に飴などを用意しておくのも良いでしょう。
匂いが辛い時: 冷やしたおにぎり、果物、ゼリー飲料などを試してみましょう。脱水予防のために、水分は意識し少量ずつこまめに摂取しましょう。

妊娠中期(14〜27週)
1. 鉄分で貧血予防
特に妊娠中期になると、赤ちゃんが急速に成長し始め血液量も増えます。そのため、血液を作るのに必要な鉄分をしっかり摂ることが大切です。赤身の肉や魚、大豆製品、ほうれん草など、鉄分が豊富な食材を意識して摂りましょう。ビタミンCが鉄の吸収を助けるので、一緒に果物を食べるのもおすすめです。
2. カルシウムで骨の健康をサポート
赤ちゃんの骨や歯が形成される時期なので、カルシウムの摂取も欠かせません。牛乳やヨーグルト、小魚、海藻類などを積極的に取り入れましょう。また、リンを取りすぎるとカルシウムが吸収されにくくなってしまうため、即席麺やスナック菓子、清涼飲料、加工肉はできるだけ控えることをおすすめします。
3. 食事のリズムを整える
この時期は体調が安定してきて、食欲も増えてくることが多いです。エネルギーの摂取も+250kcalを目安に、バランスの良い食事を心がけましょう。間食のときには、甘いお菓子やスナックの食べ過ぎに注意して、ナッツやフルーツ、ヨーグルトなどをうまく取り入れてください。

妊娠後期(28週〜)
1. 食べ過ぎに注意しながら、エネルギーをしっかり補給
妊娠後期はお腹も大きくなり、胃が圧迫されることが多くなります。一度にたくさん食べられなくなるので、食事を小分けにして摂ると良いでしょう。この時期のカロリー摂取量は+450kcalを目安に、栄養バランスを考えた軽食を取り入れましょう。
2. 食物繊維で便秘を解消
妊娠後期は便秘になりやすい時期でもあります。野菜や果物、海藻、豆類など、食物繊維が豊富な食材を積極的に摂りましょう。水分もこまめに摂って、適度な運動(ウォーキングなど)をするもおすすめです。
まとめ
妊娠中は、体も心も大きな変化を迎えます。体調や気分の波もありますが、無理せずできる範囲で栄養をしっかり摂ることが大切です。赤ちゃんの成長をサポートしながら自分自身も健康でいるために、食事の工夫を楽しんでみてくださいね。
食事のことで悩んだり体重管理に不安を感じたりしたときは、ぜひ担当の医師や栄養士さんに相談してください。あなたと赤ちゃんの健康を第一に考えたアドバイスをもらえますよ。少しずつ無理なく、楽しいマタニティライフを過ごしましょう!
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。