倦怠感を和らげる対処法とは?
2024年 7月 12日
倦怠感とは、「だるい」「体が重い」「疲れる」などといった感覚です。環境やその時の体調、年齢などで個人差が出やすいものです。激しい運動をした後などに感じる倦怠感は休養すると収まることが多いですが、日常的に倦怠感を感じやすい場合には注意が必要です。
倦怠感の原因
日常的に感じられる倦怠感は、偏った食事による栄養バランスの偏り、疲労や睡眠不足、喫煙や飲酒などの嗜好品や習慣、月経周期や更年期などで発生します。こうした場合の倦怠感は、午後~夕方にかけて徐々に強さを増していくことが多いものです。
また、ストレスによる倦怠感もあります。人間関係の悩み、仕事での重圧、引っ越しや転職などによる大きな環境の変化などでストレスが蓄積されると疲れを感じやすくなります。また、こうした場合の倦怠感は、仕事に行く前(朝や午前中)などに感じやすくなる人もいるようです。
倦怠感から考えられる病気
ストレスによる倦怠感が続くことで、うつ病、心身症、不安障害、パニック障害などを発生することもあります。
また、倦怠感自体がそもそも何らかの病気の表れという場合もあります。例えば、悪寒や発熱をともなう倦怠感にはインフルエンザなどの感染症の疑いがあります。また、糖尿病は初期症状がないものの、悪化するに従って倦怠感や喉の渇き、体重減少等が見られることがあります。
あるいは、睡眠時無呼吸症候群、甲状腺関連の病気、慢性肝炎や肝硬変、癌といったものが原因となり、倦怠感が引き起こされている場合もあります。
倦怠感の対処法
倦怠感を解消するためには、以下の5点を意識し心身ともに休ませることが大切です。
- 炭水化物・ビタミン・ミネラル・タンパク質・脂質の5大栄養素を意識したバランスのよい食事を心がける
- 1日30分程度の有酸素運動やスクワットなど適度な運動を取り入れる
- 息抜きの時間をつくりストレスを緩和させる
- 38~40℃くらいの温度で入浴する
- 良質な睡眠を心がけ、疲労から心身を回復させる
なかでも睡眠の質の向上は、成長ホルモンを分泌させ全身をメンテナンスする働きを促すためにも、見直したいポイントです。
良質な睡眠をとる方法
良質な睡眠をとるためのキーワードは体温・メラトニン・体内時計・自律神経です。それぞれの働きを整えることで、良質な睡眠が得られます。睡眠の質を高めるポイントをご紹介します。
1.睡眠環境を整える
睡眠中の理想的な室内温度は33±1℃、湿度は50±5%RHとされています。就寝時は快適な空間と、さらに心地のよい寝具を選び、ぐっすりと眠れる環境をつくりましょう。
2.就寝前の時間を大切にする
就寝前はリラックスする時間を作り、副交感神経を働かせると心地よい眠りにつけます。40℃くらいのぬるめのお湯に10〜15分ほどゆっくり浸かり、入浴後は軽いストレッチを行い副交感神経の働きを高めましょう。就寝前にアロマをたくとさらにリラックス効果が高まり、良質な睡眠を促します。
3.トリプトファンが含有される朝食を摂る
睡眠の質を高めるには朝食も大切。大豆や乳製品、ナッツやバナナなど、トリプトファンを多く含む食べ物を食べましょう。メラトニンの原料はセロトニンというホルモンですが、トリプトファンはセロトニンの原料になります。
倦怠感の解消には睡眠がとても大切です。睡眠の質を高めるポイントを意識し、できるところから取り入れていきましょう。