乳幼児期の食事:赤ちゃんと一緒に楽しむステップ
2025年 2月 2日

乳幼児期は、赤ちゃんがどんどん成長していく特別な時期です。この時期の食事は、栄養を補うだけでなく、赤ちゃんとの大切なコミュニケーションの時間でもあります。それぞれの赤ちゃんのペースや個性に寄り添いながら、一緒に楽しい食事の時間を過ごしましょう!
心身の成長に大切な授乳の時間
授乳は赤ちゃんにとって安心感を与え、親子の絆を深める大切な時間です。静かな環境でしっかりと抱っこし、優しく話しかけながら授乳することで、赤ちゃんの心と体の発育をサポートします。
母乳には、赤ちゃんの体にやさしい栄養がたっぷり含まれています。例えば、消化しやすいだけでなく、免疫力を高めてくれる力もあります!でも、母乳が足りない場合は育児用ミルクを取り入れることも大切です。赤ちゃんのリズムに合わせて、授乳の回数や量を調整してみてください。
離乳食のはじまり:生後5~6カ月頃
赤ちゃんが首をしっかり支えられるようになり大人の食事に興味を示す頃が、離乳食スタートのタイミングです。この時期には、1日1回ポタージュのようなトロトロの食べ物を少しずつ与えます。
まずは10倍がゆから始め、慣れてきたら野菜やイモ類を追加します。初めての食材は1日1種類、ひとさじから始めて様子を見ましょう。余った食材は製氷皿で冷凍しておくと便利ですよ。

食事の練習を増やす:生後7~8カ月頃
離乳食を始めて1~2か月経ったら、舌と上あごで柔らかいものをつぶす練習を始めます。離乳食の回数は1日2回に増え、食事のリズムが少しずつ定着していきます。与える食材も増え、7倍がゆ、マッシュポテト、やわらかく煮た野菜などが主役になります。
新しい食べ物を試すときは、1種類ずつ、数日間隔を空けるようにしましょう。こうすることで、もしアレルギーが出た場合に原因を特定しやすくなります。
手づかみ食べで自立をサポート:生後9~11カ月頃
食事が1日3回になるこの時期は、食べ物を自分でつかんで食べる練習も大切です。バナナくらいの柔らかさの食材を、手でつかみやすい形にしてあげましょう。例えば、おにぎりやスティック状の野菜がおすすめです。
また、赤ちゃんによってはこの頃に食事に飽きてしまうこともあります。「せっかく作ったのに食べてくれない…」と悩むこともありますが、無理に食べさせる必要はありません。時にはベビーフードを利用したり、食材の切り方や味付けを工夫してみるのも良いですね。

幼児食への準備:1歳から1歳半
1歳をすぎたら、食事のリズムを1日3回にしっかり定着させます。朝ごはんは特に重要で、エネルギー源となる炭水化物をしっかり摂ると、午前中を元気に過ごせます。
奥歯が少しずつ生えてくるこの時期には、噛む練習も進めましょう。例えば、だんごくらいの柔らかさの食材を使った料理や、少量の調味料を加えた大人の取り分けメニューが便利です。また、エネルギー補給のためにおやつの時間も大切です。お菓子ではなく、ごはんや果物、牛乳などを与えると良いでしょう。
注意が必要な食べ物
離乳食を進める中で赤ちゃんの安全を守るために、以下の食べ物には注意しましょう。
- はちみつ:1歳未満の赤ちゃんには、乳児ボツリヌス症のリスクがあるため与えないでください。
- 豆やナッツ類などの硬い食材:喉に詰まってしまったり気管に入ってしまったりするリスクがあるため、5歳以下は与えないでください。
- 生ものや生卵:赤ちゃんは消化器官が未熟なため、避けたほうが安心です。
- 濃い味付け:塩分や糖分が多い食品は控えて、素材の味を活かしましょう。
まとめ
離乳食は、赤ちゃんの健やかに成長し健康的な食習慣を身につけるための第一歩です。赤ちゃんの成長に合わせた離乳食作りを楽しみながら、温かい食事の時間を過ごしてくださいね!
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。