無理なダイエットの危険性
2024年 7月 24日
短期間で痩せるために無理なダイエットをした経験はありますか?無理なダイエットは体にとって良くありません。ダイエットをしようと思っている、もしくはダイエット中の人はぜひ参考にして下さいね。
目次
- 無理なダイエットとは?
- 主なリスク
- 特に思春期の人は要注意
- まとめ
無理なダイエットとは?
無理なダイエットとはここでは、急速に体重を減らすために、主要な食品や栄養素を一部もしくは全く摂取しないようにするダイエット全般を指します。この方法は体にとって危険でダイエット効果もあまりない方法です。このタイプのダイエットは、長期間続けられないだけでなく、短期間取り組んだだけでも健康に深刻な影響を与える可能性があります。
主なリスク
① 栄養不足
炭水化物や脂質を全く取らないようなダイエットをすると、体が極度のエネルギー不足になり、筋肉などの重要な組織からエネルギーを得ようとするために、これらの組織が分解されてしまいます。これによって筋肉量や骨密度の低下といった問題が起こることがあります。また、筋肉量が減ると代謝が下がるため、痩せにくい体となり、ダイエットに逆効果です。
また、食べる量を極端に減らすと、カルシウムやビタミン、ミネラルなどの必須栄養素が不足してしまいます。その結果、疲労、脱力感、貧血など、健康トラブルを招くことになるのです。
②食事に対する意識の歪み
過度な食事制限によるダイエットによって食習慣が乱れると、食事や体重に対して偏った見方を持つようになることがあります。「食事をとること」が悪かのような考え方に陥ると、慢性的な食欲不振になったり、最終的には摂食障害の発症にもつながることがあります。
摂食障害とは「拒食症」といわれる神経性食欲不振症や、「過食症」という身体的な病気がないのに食欲のコントロールができずに食べすぎてしまう病の総称です。摂食障害の治療には5-10年とかなり多くの時間がかかってしまいます。適切な量の食事をとり続けるようにしましょう。
特に思春期の人は要注意
急激なダイエットは誰にとっても悪影響ですが、とりわけ思春期の身体には大きな影響を与えます。これから紹介する悪影響は思春期の人に大きく出るものですが、大人にも同様の影響があるため、ダイエットの際には必ずこれらのリスクを頭に入れておきましょう。
骨への影響
急激なダイエットを行うと、女性ホルモンの分泌量は急減します。女性ホルモンは子宮や卵巣などの器官だけでなく、体全身に作用して影響をあたえているため、女性ホルモンの分泌量低下は体に様々な悪影響を及ぼすのです。
その中で最も注意すべきなのが、骨です。女性ホルモンには骨の破壊を防ぐ役割があります。そのため、思春期の骨の成長は女性ホルモンの働きによって支えられています。しかし、無理なダイエットで女性ホルモンの分泌が低下すると骨の量が十分に増えないので、将来骨粗しょう症になるリスクが高まるのです。
生理が来なくなる
過度なダイエットをすると生理が止まることがありますが、この原因は実は「脂肪不足」なのです。脂肪細胞が女性ホルモンの分泌を促す物質を出しているので、脂肪細胞が減少すると女性ホルモンの分泌が急減し、最終的に生理が来なくなるのです。
ダイエットを捉えると脂肪をたくさん撮ると脂肪=摂ってはいけないものと思っている方は多いですが、特に女性の体にとって脂肪は必須の栄養素です。
不妊の原因にも!?
女性ホルモンは、第二次性徴が始まる思春期の頃から、急激に分泌量が増え、生殖機能の発達を促します。そのため、今から生殖機能を発達させようという思春期の間に無月経が続くと、生殖機能や身体機能が大人の女性に成長できなくなるので、将来不妊の原因になる可能性があります。
大人でも、栄養不足が続くと無月経、無排卵となり不妊につながります。また仮に栄養不足の状態で妊娠した場合、おなかの赤ちゃんの発育が悪くなります。
まとめ
過剰なダイエットは、体重を減らす方法として適切ではありません。栄養不足、食生活の乱れ、筋肉量の低下、ホルモンバランスの乱れ、摂食障害などのメンタルヘルスの問題などの様々な不調を引き起こしたり、将来の骨粗しょう症・不妊のリスクを高めることになります。
極端なダイエットで一気に痩せようとするのではなく、長期的に持続できる健康的な減量を目指すことが大切です。 そのためにも、栄養バランスの取れた食事と定期的な運動を心がけるようにしましょう。
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