日中の眠気は良質な睡眠で改善しよう!
2024年 7月 7日
睡眠は生物にとって必要な生理現象ですが、「寝ても寝ても眠い」「必要な時に起きていられない」といった過剰な眠気(ねむけ)に苦しんでいる方は、もしかすると、何か明確で取り除くべき原因があるかもしれません。
眠気の原因
眠気が発生する原因で日常的なものは、睡眠不足や睡眠の質の低さ、食後30分から1時間の間でおこる血糖値の変化、空腹時や食事制限による低血糖状態、ストレスを受けることなどによる自律神経の乱れなどが挙げられます。
自律神経は睡眠と深い関わりをもつもので、基本的には自律神経の働きで昼間は交感神経の影響で活動的に、夜は副交感神経の働きで体や脳が休息モードへとシフトし、睡眠に至ります。ところがストレスを受けたり生活リズムが乱れることにより、この切り替わりがうまく行われなくなるのです。
また、女性の場合とりわけ起こりやすいのが、ホルモンバランスの乱れ。月経時や更年期には「エストロゲン」の分泌量が低下することでストレスへの抵抗力が低下し、これにより結果的に睡眠の質が低下し、睡眠不足に陥るというメカニズムです。
眠気が症状としてあらわれる病気
眠気の原因が日常的なものではない場合もあります。つまり、何かの症状として眠気が表れている場合で、主に睡眠障害の1つである「過眠症」がこれにあたります。
過眠症は複数の種類があります。日中の居眠りを我慢できず笑う、泣く、怒ることで体の力が抜けやすかったり金縛りにあったり寝入りに幻覚を見るといった「ナルコレプシー」、日中に眠ってしまい起こそうとしても目覚めない「特発性過眠症」、数日から3週間程度の傾眠状態と通常の状態が交互に繰り返される「反復性過眠症」があります。
良質な睡眠を取る方法
日中眠気を感じないためにも良質な睡眠を確保し、脳と体を休ませましょう。睡眠の質を高めるポイントは以下の4つです。
この4つのポイントを満たすためには、就寝前の過ごし方が大切です。睡眠の質を高める夜の過ごし方を順番にご紹介します。
STEP1:39〜40℃のお湯で10〜15分ゆっくり入浴しましょう。
STEP2:入浴後は軽いストレッチで心身をリラックスさせます。
STEP3:就寝30分前くらいから部屋の照明を落とし、睡眠モードに入りましょう。
寝室に好きなアロマの香りを漂わせればリラックス効果もさらにアップし、質のよい睡眠を目指せますよ。
睡眠の質が高まれば、日中眠気により仕事のパフォーマンスが下がるのを防止でき、かつ自律神経やホルモンのバランスも整うため健康的な体づくりもできます。就寝前の時間を大切に、睡眠の質を高めていきましょう。
眠気の対処法
眠気を感じたら、午後の早い時間に30分以内の短い昼寝をすると脳が休息し、眠気が解消されやすいといわれています。しかし、仕事中や仮眠をとる時間がない方は以下の方法を実践してみてください。
- 言葉を発して脳に刺激を与える
- 冷たい水で顔や首を冷やし、交感神経を刺激する
- 冷たい水を飲み、交感神経を刺激する
- カフェインやガムを摂取し脳に刺激を与える
- ブドウ糖を摂取する
- 軽いストレッチをして、脳や体を覚醒させる
- 眠気に効果的なツボを押す
①晴明(せいめい):左右の目頭の上で、かつ少し鼻寄りにあるツボ
②太陽(たいよう):こめかみからすこし目じりに寄ったツボ
③風池(ふうち):くびの後ろにある、髪の生え際あたりにあるくぼみ
急な眠気を解消したいときは、脳に刺激を与えたり、体を動かし覚醒させたり、動きに変化をつけ眠気を解消していきましょう。