パートナーと仲良く過ごすために知っておきたい「性的同意」
2024年 10月 2日
パートナーとセックスでコミュニケーションを取り、理解を深める機会もあるかもしれません。今回は改めて確認しておきたい、「性的同意」についてお伝えしていきたいと思います。「性的同意」についてお伝えしていきたいと思います。自分も相手も大切にする考え方である「性的同意」。日本ではまだ馴染みは薄いですが、性的同意について知っておくことは、二人の仲をさらに深めるためにとても大切です。
自分も相手も大切にする考え方である「性的同意」。日本ではまだ馴染みは薄いですが、性的同意について知っておくことは、二人の仲をさらに深めるためにとても大切です。
らに深めるためにとても大切です。
性的同意とは
性的同意とは、キス・身体を触る・セックス などの性的な行為をする際に、行為をしてもいいのかという確認をお互いにしましょう、というものです。 欧米では既に一般的な考え方ですが、まだ私たち日本では、なじみが薄いですよね。日本人の気質からでしょうか、言葉にするのはためらわれたり、億劫だったりという人が多そうです。
よいムードになった時、いちいち同意をとっていたら雰囲気が台無しになるのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、性的な行為は一方的にするものではありません。二人で行うコミュニケーションです。その気にならない時だってお互いあるわけですから、相手を傷つけないためにも性的同意は大切だと言えます。
付き合って長いパートナーや夫婦間であっても性的同意は必要です。良く知っているパートナーだからこそ、その気になれなくても我慢してしまったり、求められたら応じなければと思い傷ついている場合もあります。つい、いつも受け入れてもらえているため今回も同じようにしてもいいだろうと思ったり、応じてくれるだろうと考えたりしがちです。
結婚していても同意はいるの?したいと思った方から言い出して、相手に同意を取りましょう。
初めての相手だけではなく、よく知っている間柄、例えば付き合って長いパートナーや夫婦間であっても性的同意は必要です。良く知っているパートナーだからこそ、その気になれなくても我慢してしまったり、求められたら応じなければと思い傷ついている場合もあります。つい、いつも受け入れてもらえているため今回も同じようにしてもいいだろうと思ったり、応じてくれるだろうと考えたりしがちです。
相手の気持ちを尊重して毎回同意を取ることが大切です。また、同意は必ずしも男性から女性に言うものではありません。したいと思った方から言い出して、相手に同意を取りましょう。
同意を得ない性行為は性暴力になる?
同意を得ない性行為は、知らぬ間に性暴力に該当してしまうかもしれません。ここでは代表的な2つを紹介します。
性的DV
性的DV(ドメスティックバイオレンス)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。同意がなく対等でない、強要された性的行為のことをいいます。
性的な暴力はセックスを無理強いすることだけではありません。セックスに応じないと不機嫌になる、寝ている間に勝手に始める、避妊に協力しないなども当てはまります。これらは自分勝手な行為であり相手の気持ちを大事にしているとはいえませんね。
ステルシング
ステルシングとは、性行為中にコンドームを密かに取り外したり損傷させたりすることです。相手に隠してコンドームを外したり、避妊をしない状態で性行為をすることで、立派な性暴力です。
相手を妊娠させてしまう可能性や性感染症に感染させる可能性がありますから、大切な人にできる行為では到底ありません。また病気や妊娠がなくても、同意していないのにコンドームなしで性行為をされてしまったということ自体が、相手の心を深く傷つけてしまいます。これは暴行罪や傷害罪に当たる、立派な犯罪です。
このように、二人のあいだで性的同意や避妊の協力が得られない性行為は、相手をとても傷つけます。相手の気持ちは相手に確認しないとわかりません。いいムードだったからとか、こういう状況だったからいいはずだというのは思い込みです。
大切な相手だからこそ、しっかりと言葉にして性的同意を伝えることが重要なのです。
まとめ
セックスは快感を得るためだけに行うのではなく、関係を深めるためのコミュニケーションであるはずです。同意をとることは照れくさく恥ずかしいかもしれませんが、言葉で示しあうことでさらに二人の関係性は高まり、気持ち良くあたたかい時間になると思いますよ。ぜひ実践してみてください。
監修者プロフィール
柴田綾子 (Shibata Ayako) 先生 淀川キリスト教病院 産婦人科専門医,周産期母体,胎児専門医
2011年群馬大学医学部を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。妊婦健診や婦人科外来診療をしながら女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動している。
著書:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、産婦人科ポケットガイド(金芳堂,2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社,2021)