男性更年期が職場に与える影響とは?企業が取るべき対応|Flora株式会社

2025年 1月 9日

https://reliable-friends-900b141288.media.strapiapp.com/menopause_com_male_32a03f5e0a.webp

皆さんこんにちは、ウェルビーイング推進室の齊藤です!

突然ですがみなさんは「男性更年期」という言葉を聞いたことはありますか?多くの方は、更年期と聞くと女性特有のものだと思うかもしれません。

しかし、実は男性にも、40代後半から60代にかけて、ホルモンバランスの変化により心身の不調が現れることがあります。特に職場においては生産性の低下やメンタル不調が発生し、男性更年期による労働損失は年間1人あたり352万円にも及ぶとも考えられています。

本記事では、男性更年期の影響と、企業が取るべき具体的な対策について解説します。

男性更年期とは?その症状と特徴

男性更年期に伴う症状は、日常生活や仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えます。症状は主に、身体的症状・精神的症状・社会的症状に分けることができます。詳しくは以下の通りです。

  • 身体的症状: 体力や筋力の低下、性機能の減退、慢性的な疲労感など。これらは健康診断などで見逃されがちな問題です。
  • 精神的症状: 集中力の欠如、不安感、気分の落ち込み。特に、仕事に対するモチベーションの低下が顕著になることがあります。
  • 社会的影響: 対人関係の悪化やコミュニケーションの円滑さが失われるケースも。これにより、職場で孤立感を抱く人も少なくありません。

これらの症状は人によって出方が異なるため、早期に自身の状態を把握することが重要です。


男性更年期はいつ始まるの?

男性更年期がいつ始まるかには個人差がありますが、一般的には40代後半から50代にかけてが多いと考えられています。

テストステロン値が減少し始め、それに伴い症状が現れやすくなります。特に管理職や責任の大きな役職に就く年代の男性に多く見られます。

ただし、最近の傾向として社会のストレスや長時間労働、睡眠不足などの影響で、30代後半でも「早発型男性更年期」が報告されています。

この年代では、一般的な更年期とは異なるストレス由来の症状が多いことが特徴です。

このように、男性更年期の発症時期には幅がありますが、年齢だけでなく生活習慣や心理的な負担も影響します。

早めの対応が、症状の軽減につながるポイントです。

男性更年期が職場に与える影響とは?

男性更年期が職場に与える影響は、個人の問題にとどまりません。心身の不調は業務効率の低下やチーム全体のパフォーマンス悪化を引き起こし、企業全体の生産性に影響を及ぼします。

ここでは、男性更年期による業務効率の低下と、具体的な損失額について詳しく解説します。

業務効率の低下

心身が不調のまま出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態のことを「プレゼンティーズム」と呼びます。男性更年期が引き起こす心身の不調によって、このプレゼンティーズムに陥り、業務効率の低下という形で状況が顕在化することもあります。

menopause-male-data.webp

特に症状があらわれる40~50代は管理職や役員など職場のリーダーとなる年代のため、更年期症状によるイライラや抑うつなどの精神的不調が、周囲との関係や職場環境に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため当事者だけでなく、職場全体の働きやすい環境を作るうえでも重要です。

Floraが行った調査によると、男性更年期によるパフォーマンスの低下は3割前後に及び、特に集中力の欠如や判断ミスの増加・メンタル不調による意欲の低下といった問題が発生しやすいことがわかっています。具体的な損失額は?

男性更年期による業務効率低下は、金銭的な損失としても企業に重くのしかかります。Flora株式会社の調査によれば、1人あたりの年間労働生産性損失額は以下の通りです。

menopause-male2.webp

男性更年期による損失額は他の健康課題を大きく上回り、特に責任ある役職についている従業員においては、企業全体の経済的な影響が顕著に現れることが懸念されます。"

男性の健康リテラシーに課題

男性の健康リテラシーの低さは、職場環境や従業員のパフォーマンスに直接影響を及ぼしています。特に、健康課題を認識し、自ら適切な行動を取る能力が欠如していることが、多くの調査で明らかになっています。この課題は、職場の働きやすさだけでなく、企業全体の生産性にも影響を与える重要な要素です。

literacy.webp

男女の健康リテラシーの現状

調査データは、男女間で健康リテラシーに大きな差があることを示しています。男性は健康課題に対する関心が低く、問題が発生してもそれに対処する行動を起こすことが難しい傾向があります。

例えば、Floraが行った調査では、男性は女性と比較して情報収集能力や医療相談への積極性が著しく低いことが分かりました。さらに、男性は「健康問題に気付いても相談や行動に移すことができない」と回答する割合が高く、必要な支援が欠如している現状が浮き彫りになっています。

さらなる調査によると、男性上司は自己評価が高い一方で、部下からの「相談しやすさ」や「対応の適切さ」に対する評価が女性上司よりも低い結果が出ています。男性は健康課題への自覚や理解が不十分である場合が多く、部下への適切なサポートが難しいことが背景にあります。このギャップを埋めるためには、男性管理職の健康意識向上が重要な課題です。

literacy-managers.webp

男性更年期に対応するための解決策

男性更年期が職場や組織に及ぼす影響を最小限に抑えるためには、早期発見と適切な対応が不可欠です。ここでは、男性更年期に取り組むための企業向けの解決策をいくつか紹介します。

社内での意識改革と教育の推進

健康教育プログラムの実施

男性更年期や健康課題についての理解を深めるため、社内研修や啓発セミナーを定期的に開催することが重要です。特に、管理職を対象にした「リーダーの健康リテラシー向上セミナー」を導入することで、職場全体の健康意識を高める効果が期待できます。

オープンな職場環境づくり

健康に関する問題を気軽に共有できる職場文化を醸成することが必要です。社員が抱える健康課題を正確に把握し、相談しやすい体制を整えることで、早期の対応が可能になります。

健康診断やセルフチェックの強化

定期健康診断の内容を充実化

一般的な健康診断だけでなく、男性更年期に特化した項目(ホルモン値のチェックなど)を取り入れることで、早期発見につながります。

セルフチェックツールの活用

従業員が自分の健康状態を簡単に確認できるセルフチェックシステムを導入するのも有効です。日常的な記録を通じて、不調の兆候を見逃さない仕組みを整えることが大切です。

WellFlowが提供する解決策

Floraが提供する法人向けヘルスケアサービス「WellFlow」は、男性更年期をはじめとした健康課題に対処するための最適なソリューションを提供します。以下のような機能を備え、企業の健康経営をサポートします。

1.症状の自覚をサポート

WellFlowは、日々の症状や気分を記録できるセルフチェック機能を搭載しています。不調の兆候を可視化し、従業員が早期に気づくことを支援します。

2.AIを活用した相談窓口

専門家監修のAIチャット機能を通じて、気軽に健康に関する相談が可能です。医療機関に相談する前の第一歩として、従業員の心理的ハードルを下げる効果があります。

WellFlowを導入することで、従業員一人ひとりの健康課題に向き合いながら、職場全体のパフォーマンス向上を図ることが可能です。

さらに、弊社では企業向けに、下記のサービスも提供しております。

・社員向けの研修の実施

男性更年期だけでなく、健康経営に必要な知識や対策を学べる研修コンテンツを提供し、社員の健康リテラシー向上を目指します。

・企業ごとのデータ分析と課題可視化

Wellflowサーベイ機能を活用し、健康課題に関するデータを収集・分析します。これにより、企業ごとに最適な健康支援プランを提案します。

apppic.webp

まとめ

男性更年期への対応は、当事者だけでなく職場全体の生産性や働きやすさに直結する重要な課題です。教育、健康診断、セルフチェックツール、そしてWellFlowのような包括的なサポートを活用することで、職場環境の改善と従業員のQOL向上が期待できます。今こそ、企業として積極的に取り組むべき課題です。


Floraでは、健康経営を促進し、男性更年期対策を支援する多様なサービスをご用意しています。さらに詳しいサービス内容や導入方法について知りたい方は、ぜひお問い合わせください。