更年期におすすめの運動とは?
2025年 1月 19日

更年期の症状は、自律神経の乱れによって起こります。自律神経は内蔵などの活動を活発にする交感神経と、反対に抑制する副交感神経がシーソーのようにバランスよく働くことで機能しますが、このバランスが崩れないように整える必要があります。自律神経は自分の意識でコントロールすることはできませんが、運動をすることでリラックスできる副交感神経が働きやすい状況を作り出すことができます!
運動の種目と強度
運動の種目は楽しく無理なく続けられるものが望ましいので、短時間でも運動をしたり若い頃から取り組んでいるものがあればそれを続けたりするのも良いでしょう! 具体的には、メインで有酸素運動を行って、ストレッチとウエイトトレーニングを加えるのが理想的です。 有酸素運動は酸素を十分に取り入れながら全身の筋肉をリズミカルに収縮できるもので、たとえばウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳、ダンスなどです。
これらの有酸素運動の中では、ウォーキングが一番気軽に始められるのではないでしょうか。ウォーキングをする際により効果を得るために、意識すると良いポイントをご紹介します!
- 遠くを見る
- 手を軽く振って、肘を90度に曲げる
- かかとから着地をする
- 背筋をまっすぐにして少し胸を張る
- 呼吸が苦しくない程度の早歩きをする
運動の頻度と時間
運動は1週間に3〜4回行うことが理想ですが、普段運動していない人はあまり無理をせず、自分の体調に合わせて少しずつ回数を上げていきましょう! 一番大切なのは続けることなので、無理のない頻度と時間でまずは始めましょうね。
おすすめの運動時間は運動の強度によっても異なりますが、できれば1日あたり30〜60分くらい行って、1週間の合計が140〜160分になるように目標を立てると良いでしょう。 運動をする時間帯は食事をしてから2時間後くらいが良く、早朝の空腹時、食後すぐ、入浴後、飲酒後などは行わないようにしましょう。

おすすめ運動メニュー
運動をする際は、メニューを作ることでより効果的な運動をすることができます。以下の方法で有酸素運動、ストレッチそしてウェイトトレーニングを上手く組み合わせることで充実した運動時間を過ごすことができます!ぜひ試してみてください。
ストレッチ・・・5分 軽い体操や歩行、ジョギングを行う
↓
有酸素運動・・・20分〜40分 歩行、ジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスなど
↓
ストレッチ or 筋トレ・・・5分〜10分
ーーーークーリングダウンーーーー
ストレッチ・・・5分 柔軟体操や軽い歩行、ジョギング、マッサージなど
また、筋トレをする際は一見負荷のかかるトレーニングを想像するかもしれませんが、初心者にも優しいメニューもあります。ジムへ行かなくても、自宅で簡単にできる筋トレメニューを紹介します!
スクワット
お尻と太ももを同時に鍛えることができます。簡単にいうと「しゃがむ→立ち上がる」を繰り返すトレーニングです。
〈運動方法〉
- 基本姿勢からお尻を後ろに引くイメージで、上半身を真下にゆっくり下げる ※ポイント:ひざがつま先より前に出ないように注意する。
- 床と太ももが平行になったところで、ゆっくり元に戻す ※ポイント:ひざを伸ばし切らないようにする
- 1~2の動作を10~15回繰り返す
- 休憩をはさみながら3セットを行う
プランク
体幹を鍛えることができます。簡単に説明すると「うつぶせでひじを着いた状態をキープする運動」です。
〈運動方法〉
- うつぶせになる。
- 腕を肩幅に広げ、ひじ下を床につけて状態を起こす ※ポイント:肩から真っすぐ降りた位置にひじがくるようにする。
- 足を肩幅ほどに開き、つま先を立てる ※ポイント:足首が直角になるように。
- お尻を引き締めるイメージでゆっくりお腰を持ち上げる ※ポイント:お尻を持ち上げすぎて出っ張らないようにする。
- 肩・お尻・かかとが一直線になることを意識して10~20秒間キープ
- 休憩をはさみながら3セット行う
膝をついた腕立て伏せ
初心者の方はいきなり腕立て伏せをするのは難しいかもしれません。なので、より負荷のかからない膝をつけた状態での腕立て伏せを行いましょう。
〈運動方法〉
- 手は肩幅より手少し広げた位置に置く
- ひざだけ床につける。ひざ上、ひざ下は浮かせる
- 背中は丸めず真っすぐ。おなかに力を入れて腰が落ちないようにする
- ひじを外側に曲げて、上体を下げる
- 限界まで下げたら、ゆっくりとひじを伸ばしながらもとの姿勢に戻る
- 4~5を10~15回繰り返す
- 休憩をはさみながら3セット行う
まとめ
運動は無理をせず、楽しく続けることが一番大切です。自分が楽しめる状態を意識しながら、どんな運動が一番続けられそうか考えてやってみましょう!応援しています。
[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生
様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。