もしかして更年期?体と心の変化を知ろう!

2025年 1月 19日

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更年期は女性の人生においてホルモンバランスが大きく変化する時期で、一般的には45歳から55歳の間に経験します。この時期には女性ホルモンの低下により、体や心にさまざまな症状が現れます。これらを大きく分けると血管運動神経系、精神系、消化器系、運動器系の症状があり、この記事ではそれぞれについて詳細を説明します。


血管運動神経系

更年期には、突然体が熱くなったり、汗をかいたり、心臓がドキドキしたりすることがあります。これらは「血管運動神経系の症状」と呼ばれますが、簡単に言うと体温を調節する機能の変化によって起こります。


1. ホットフラッシュ

ホットフラッシュという言葉を聞いたことがありますか?これは更年期症状の代表的な症状の一つです。突然、顔や頭が熱くなる「のぼせ」、胸のあたりや上半身が熱くなる「ほてり」、同時に汗をかいたり、脈拍が速くなったりと言った症状を言います。

なんの前触れもなく症状が現れて、数秒から数十分間程度でおさまることが多いです。1日に何度も起こる場合もあれば週に何回かだけの場合もあり、個人差がとても大きいと言われています。汗の程度もジワっと汗ばむくらいの人もいれば、滝のように流れ出し仕事に支障が出る人もいます。

また、ホットフラッシュは夜間に起こることもあるため、睡眠の質に影響を与えることがあります。症状が強い場合、体にも心にも負担がかかると言えます。


2. 動悸・息切れ

理由もなく胸がドキドキしたり息苦しさを感じるなど、心臓や肺に問題はないのに起こるこうした症状は、自律神経の乱れが原因と考えられます。

他にも喉が詰まったように感じる方もいます。

不安やストレスがあるとこうした症状が出やすくなりますが、こういった症状があるからといって「更年期でしょ」と自分で判断をせずに、まずは他の病気が隠れていないか検査を受けて確認をすることが大切です。

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精神系の症状

更年期には、気分が落ち込んだりイライラしたり不安になったりすることがあります。これらの症状は、ホルモンバランスの変化や睡眠不足、ストレスが原因と考えられています。特に以下のような心の変化が起こりやすくなります。

  • 気分の落ち込み: 気分が沈んだり、普段興味のあった物事に対しても興味が持てなくなることがあります。この状態が長く続く場合には、うつ状態と診断されることもあります。
  • 不安感: 理由もなく不安を感じたり、将来に対する漠然とした不安が強くなったりすることがあります。
  • イライラや怒り:日常の小さなことに過剰に反応して、イライラや怒りを感じることがあります。
  • 集中力の低下: 思考がまとまらなかったり、集中力が低下したりすることがあります。
  • 睡眠障害: 不眠や眠れたとしても眠りが浅い、必要以上に朝早く目が覚めてしまうなどの睡眠に関する異常が出て、これらが精神的な症状を悪くすることがあります。

消化器系の症状

お腹が張ったり胃がもたれたりお通じが不安定になったりするなど、消化器系の症状が現れることがあります。これらの症状は、ホルモンバランスの変化やストレス、生活習慣の変化が影響しています。

  • 胃の不快感: 食後に胃が重く感じたり、胸焼けが生じたりすることがあります。
  • 便秘: 腸の動きが遅くなり、便秘が生じることがあります。食物繊維が多く含まれている食べ物を意識して食べることが重要です。
  • 下痢: 腸が過敏になることで下痢が生じることもあります。
  • ガス溜まり: 腸の中にガスが溜まりやすくなり、おなかが張ったり痛みを感じたりすることがあります。
  • 消化不良: 食べ物の消化が遅くなり、食後におなかの不快感や疲労感が増すことがあります。
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運動器系

更年期には肩こりや関節の痛み、筋肉の痛みが起こりやすくなります。これらの症状は、ホルモンの変化により筋肉や関節が影響を受けて起こります。

  • 肩こり:肩こりは、更年期の女性にとってよくある症状です。ホルモンバランスの変化によって筋肉が緊張しやすくなって、肩や首に痛みや不快感を感じることがあります。ストレスや姿勢の悪さも肩こりの要因となります。
  • 関節の痛み:更年期には、関節の痛みやこわばりを感じることがあります。女性ホルモンが減ると関節がスムーズに動きにくくなり、炎症を引き起こしやすくなるためです。手や膝、足の関節に痛みが現れることが多いです。
  • 筋肉の痛み:筋肉の痛みも更年期によく見られる症状です。ホルモンの変化により筋肉が硬くなりやすく、運動後や同じ姿勢を長く続けた後に痛みを感じることがあります。これにより、日常生活や運動に支障が出ることがあります。
  • 腰の痛み:腰痛は更年期の女性によく見られる症状です。ホルモンバランスの変化によって骨密度が下がり、骨や筋肉に負担がかかるためです。姿勢の悪さや運動不足も腰痛を悪化させる要因です。

まとめ

更年期の精神的な症状は多くの女性にとって辛いものですが、適切な対処法を知ることで症状を和らげ、生活の質を上げることができます。自分自身の体と心の変化に対する理解を深め、必要に応じて医師のアドバイスを受けることで、より効果的に対策をすることができます。



[監修]産業看護師・更年期指導士 早川 里実 先生

様々な医療現場で看護師として従事し、早期からのヘルスケアの重要性を痛感。現在は、性差による健康課題に焦点を当て、セミナーを通して啓発活動を行っている。


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