腹痛でつらいと感じたら、深呼吸を3回してゆっくり体をゆるめてみましょう
2026年 9月 30日

お腹が痛いとき、気づかないうちに呼吸が浅く速くなっていることがあります。そんなときこそ、ゆっくりと3回深呼吸をしてみることで、体に入っていた余分な力がふっと抜けていくのを感じられるかもしれません。 お金も道具も必要なく、いつでもどこでも試せる手軽さも心強いポイントです。
痛みと呼吸、体の緊張の関係
人は痛みや不安を感じると、無意識のうちに呼吸が浅く速くなる傾向があります。呼吸が浅くなると体に取り込まれる酸素の量が減り、筋肉に十分な酸素が届きにくくなるため、もともとこわばっていた筋肉がさらに緊張しやすくなるという悪循環が起こります。お腹が痛いときに体全体がぎゅっと固まったように感じるのは、このような呼吸と筋肉の緊張が関係していると考えられます。
反対に、ゆっくりと深い呼吸を意識すると、自律神経のうち体をリラックスさせる方向に働く「副交感神経」が優位になりやすくなります。副交感神経が優位になると、力んでいた筋肉がゆるみ、血のめぐりも整いやすくなるため、痛みの感じ方が和らぐことがあります。
呼吸の深さは、心拍数や血圧といった体の状態にも影響を与えるといわれています。浅く速い呼吸が続くと、交感神経が優位な緊張状態が続きやすく、体が身構えるような状態になりやすいことが知られています。この状態では筋肉に力が入りやすく、痛みの感じ方も強まりやすい傾向があります。深くゆっくりとした呼吸には、こうした緊張状態から体を切り替えるスイッチのような役割があると考えられています。
3回の深呼吸で体をゆるめる方法
やり方はとてもシンプルです。鼻からゆっくり4秒ほどかけて息を吸い込み、お腹が膨らむのを感じながら、口や鼻から6秒ほどかけてゆっくりと息を吐き出します。これを3回繰り返すだけでも、肩や背中に入っていた力がふっと抜けていくのを感じられることがあります。
椅子に座った姿勢でも、横になった姿勢でも構いません。目を閉じて、お腹に手を当てながら呼吸に意識を向けると、より効果を感じやすくなります。外出先や仕事の合間で横になれないときは、立ったままその場で目を閉じて行うだけでも十分です。
慣れてきたら、吸う時間よりも吐く時間を長くする「4秒吸って8秒吐く」という呼吸法も試してみましょう。吐く時間を長くすることで、よりリラックス効果を感じやすくなるといわれています。1日の中で何度か思い出したタイミングで取り入れるのがおすすめです。
呼吸法をより効果的に行うコツ
呼吸をする際、お腹に手を当てて、吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにへこむのを確認しながら行うと、腹式呼吸がしやすくなります。胸だけで浅く呼吸するよりも、お腹を使った呼吸の方が、より深いリラックス効果を得やすいといわれています。
痛みが強いときほど「早く終わらせたい」という気持ちから呼吸も焦りがちになりますが、あえてゆっくりと時間をかけることを意識してみましょう。目を閉じて呼吸だけに意識を向ける1分間を作るだけでも、頭の中の忙しさから離れ、体の感覚に集中しやすくなります。会議の合間や電車の中など、周りに気づかれずにできるのも深呼吸の良いところです。
呼吸に加えて、肩をすくめてストンと落とす「肩の脱力」を組み合わせるのもおすすめです。息を吸いながら肩を耳に近づけ、吐きながら一気に力を抜いて落とすことで、呼吸と連動して上半身全体の緊張をより効率よく解放できます。
生理周期を記録している方へ
腹痛は月経期や黄体期に起こりやすいといわれています。月経期には子宮を収縮させる「プロスタグランジン」の分泌が増え、下腹部の痛みを感じやすくなります。また黄体期は「プロゲステロン」の影響で体がむくみやすく、お腹の張りや重さを感じやすい時期でもあります。こうした時期は体だけでなく気持ちにも力が入りやすいため、深呼吸で意識的に体をゆるめる時間を持つことが、いつも以上に助けになるかもしれません。 呼吸を整える習慣を普段から持っておくと、痛みが強い日だけでなく、緊張や不安を感じたときにも応用できる心強い方法になります。
呼吸を整えることは、いつでもどこでもできる小さなセルフケアです。つらいときほど、思い出して試してみてくださいね。



