嬉しい気持ちのまま、好きな香りをひと嗅ぎして今の満足感を心に留めておきましょう
2026年 9月 30日

穏やかで嬉しい気分のときは、五感で感じたことが記憶に残りやすいタイミングでもあります。今の満足感を大切にするために、好きな香りをひと嗅ぎして、心に留めておきましょう。 小さな行動ですが、後から思い出したときにその日の気分がよみがえるような、ちょっとした記憶の栞になります。
気分の良いときほど記憶に残りやすい理由
香りは、脳の中でも記憶や感情に深く関わる部分と直接つながっているといわれています。何かを嗅いだ瞬間に、ふと昔の出来事を思い出した経験がある方も多いのではないでしょうか。これは、香りの情報が記憶を司る脳の部位に直接届きやすいためだと考えられています。
気分が前向きで満たされているときに感じた香りは、その心地よい感情とセットになって記憶に残りやすくなるといわれています。反対に、気分が落ち込んでいるときや慌ただしいときは、周囲の香りに意識を向ける余裕そのものがなくなりがちです。心に余裕がある今だからこそ、香りをじっくり感じる時間を持つことに意味があります。
香りの情報は、視覚や聴覚の情報とは異なる経路で脳に届くといわれています。たとえば、香りの記憶は「プルースト効果」と呼ばれることもあり、何年も前の出来事や場所の記憶までもが、香りをきっかけに鮮明によみがえることがあります。多くの感覚情報は、いったん脳の中継地点を経由してから処理されるのに対し、嗅覚の情報は感情や記憶に関わる部位により直接的に届きやすいとされています。これが、香りが強く感情や記憶と結びつきやすい理由のひとつだと考えられています。
好きな香りをひと嗅ぎする習慣の作り方
特別なアロマグッズを用意しなくても構いません。ハンドクリームや香水、好きなお茶の茶葉、洗濯したてのタオルなど、身近にあるお気に入りの香りで十分です。手のひらに少しつけて鼻に近づけ、目を閉じて2、3回ゆっくり呼吸をしながら香りを感じてみましょう。
香りを嗅ぐときに「今日はどんな一日だったか」を一瞬振り返ってみると、香りと気分の記憶がより結びつきやすくなります。バッグの中にお気に入りのハンドクリームを忍ばせておくなど、外出先でも手軽に取り入れられる工夫をしておくと続けやすくなります。
香りの好みは季節によっても変わりやすいものです。柑橘系やハーブ系、ウッド系など、いくつか気分に合わせて選べる香りを用意しておくと、その日の気分にぴったりの一香を見つける楽しみも増えます。
香りの記憶をより深めるヒント
同じ香りを繰り返し嗅ぐことで、その香りと心地よい気分の結びつきがより強くなっていきます。「調子の良い日はこの香り」と決めておくと、後日その香りを嗅いだときに、当時の心地よさを思い出しやすくなります。
香りを嗅ぐタイミングを一日の節目に設定するのもおすすめです。仕事を始める前や休憩の後など、決まったタイミングで香りを取り入れることで、気持ちの切り替えにも役立てることができます。
香りを嗅いだときの感情を一言メモしておくのも良い方法です。「柑橘の香りで気分が明るくなった」など記録しておくと、後で気分を上げたいときに、どの香りを選べばよいかの参考になります。
生理周期を記録している方へ
穏やかで嬉しい気分を感じやすいのは、卵胞期から排卵期にかけての時期に多いといわれています。この時期は「エストロゲン」の分泌が増え、気分の安定に関わるセロトニンの働きを支えるほか、嗅覚をはじめとする感覚がいつもより敏感になりやすいとも言われています。周期を記録していると、香りを楽しみやすいこの時期を意識して、お気に入りの香りを取り入れる習慣を作りやすくなります。
今日感じた好きな香りを、心地よい気分の記憶としてそっと心に留めておいてくださいね。



