月経期の胸の張り、どうして?
2024年 7月 13日
生理のときに胸が張って痛みを感じることはありませんか?今回は、その原因と対処法をご紹介します。
月経期に胸が張るのはなぜ?
生理前後の胸の張りは「むくみ」
女性の胸は、生理前から生理中に張ることが多いです。これには、排卵後に多く分泌されるプロゲステロンという女性ホルモンが大きく関係しています。プロゲステロンには、身体に水分を溜め込もうとする作用があります。生理前後の胸の張りは「むくみ」と考えてよいでしょう。
排卵すると、女性の体は少しでも妊娠が成立しやすいような環境をつくろうとします。すると、プロゲステロンは、受精卵が着床しやすいように、子宮内膜に水分をため込むのです。
プロゲステロンは子宮内膜だけでなく、乳腺にも働きかけます。よって、胸の中にも水分が蓄えられ、張りや痛みが生じてしまいます。また、乳腺内の血管を膨張させる働きもあるため、少しの刺激や体動で痛みを感じてしまうのです。
生理が始まっても胸の張りが続く…
むくみホルモンであるプロゲステロンの分泌量は、生理前の黄体期がピークとなり、生理が始まると減少していきます。それと同時に胸の張りも落ち着いていくでしょう。しかし、ストレスや不摂生な生活が続くとホルモンバランスが乱れ、生理中もプロゲステロンが多く分泌されるため、胸の張りが生理中も継続する場合があります。
脳はストレスに対してとても敏感です。脳の機能が低下してしまうとホルモンを分泌するための脳の指令が上手く働かなくなってしまいます。これにより、生理中もプロゲステロンの分泌量が多くなってしまうのです。すると、生理中まで胸の張りを感じるのです。
胸の張りは生理前後の一過性のものであれば、ホルモンの影響によるむくみなので病気の心配はありません。しかし生理が終わっても張りが続く、痛い、しこりがある、などの場合は病気の可能性があります。万が一の病気を見逃さないため、専門医の診断を受けるようにしましょう。
外側からできる胸の張りの対処法
胸の張りを感じるときはバストマッサージが効果的です。胸の回りに円を描くように優しくマッサージをしていきます。胸の筋肉がやさしくほぐれ、滞った血流が改善し痛みが軽減することがあります。心地よいテンポとリズムでおこない、好きな香りのマッサージオイルを使うのもおすすめです。お風呂あがりなど、体を温めておこなうとより効果的です。
また、日中に胸の張りを感じ息苦しさを感じたら、いつもよりワンカップ上のブラジャーや、ノンワイヤーブラジャーなど締め付けの少ないブラジャーに切り替えると体が楽に感じます。
内側からできる胸の張りの対処法
胸の張りを感じやすい方は、生活習慣や食生活を見直すと張りの緩和が期待できます。胸の張りはホルモンバランスに左右されやすいため、まずは規則正しい生活リズムを身につけましょう。早寝早起きや、1日3食の食事では5大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質・無機質・ビタミン)を意識した生活を心がけましょう。
胸の張りを緩和する効果が期待できるのはカルシウムとビタミンB6です。カルシウムが不足していると生理前の不調がでやすいと言われています。カルシウムは牛乳や大豆製品から効率よく摂取できます。しらすやひじきなどもカルシウムを多く含むため、料理にプラスして摂取するのもおすすめです。
またビタミンB6が不足するとホルモンのバランスが乱れやすくなります。かつおやレバー、バナナに多く含まれるため、積極的に摂取していきましょう。 普段の食事で摂取できない場合は、サプリメントや漢方などで補うのもおすすめです。
胸がちょっと張ると思ったら、マッサージや食事で改善してみましょう。痛すぎるときは、病気の可能性を検討し、必要に応じて受診しましょう!