ナプキンだけじゃない!色んな生理用品について
2024年 7月 25日
毎月の生理を煩わしく思われている方や、痛いのは仕方がないとあきらめている方は少なくありません。そんな女性の強い味方となってくれるのが生理グッズや痛み止めです。
生理グッズや痛み止めを上手に利用することで、毎月の生理期間を快適に過ごすことが可能となります。今回の記事では、生理のメリットやデメリット、および痛み止めの使い方についてご紹介しています。
生理グッズや痛み止めを使う目的や理由について
生理グッズを活用する最大の目的は、洋服や下着を汚さないようにすることです。また、生理痛があまりにもひどい場合、痛み止めを使うことで、つらい時間を少しでも短くすることもできます。
経血量や痛みがもっともひどくなるタイミングは、月経期に入ってから2日目ないし3日目とされています。
逆に言うと、月経期に入ってから2日ないし3日を上手にやり過ごすことで、毎月の生理期間を快適に過ごすことが可能となるのです。そんなときにおすすめのグッズが、生理グッズや痛み止めという訳なのです。
主な生理グッズのメリットとデメリットについて
次に、主な生理グッズのメリットとデメリットについて見ていきたいと思います。
・ナプキン
生理グッズといった場合、ナプキンをイメージされる方も多いのではないでしょうか。ナプキンはどこでも入手しやすいことや、簡単に装着できる点などがメリットとなっています
ナプキンのデメリットとしては、長時間の着用によってデリケートゾーンのかぶれを引き起こしやすいことや衛生環境的にあまり好ましくないことなどがあります。
・タンポン
タンポンは腟内に挿入し、経血が漏れないように吸収する生理グッズです。腟内へ直接挿入するため、ナプキンなどと比べてデリケートゾーンがかぶれにくいといったメリットがあります。動作にともなってズレることもないため、生理中に身体を動かすときにもおすすめとされています。
タンポンのデメリットとしては、感染症のリスクが挙げられます。とくに長時間挿入し続けていると、敗血症を引き起こすリスクが高くなります。また、上手に利用しないと腟内に上手くはいらなかったり腟の粘膜を傷つける可能性もあります。
・吸水ショーツ
吸水ショーツはその名の通り、タンポンやナプキンを使わなくても、ショーツ自体が経血を吸収してくれるショーツを意味します。長時間トイレに行けない仕事の方や、経血量が多い方におすすめとされています。
吸水ショーツは普通のショーツのように履くだけなので、タンポンのような異物感や、ナプキンのようなゴワゴワ感を覚えない点がメリットとなっています。
吸水ショーツのデメリットとしては、洗う手間が必要となることや、慣れるまで経血の漏れが気になることなどです。
・吸水カップ
欧米を中心に人気となっている生理グッズとして、第3の生理用品とも呼ばれる吸水カップが挙げられます。シリコン製のカップに経血を溜める点が特徴で、長いと数年間も使えることから、自然に優しい生理グッズとして注目されています。
吸水カップのメリットとしては、コスパに優れている点が挙げられます。一度購入すれば数年間は使えるため、1年あたりの負担は数百円程度に抑えることが可能です。また、経血が酸素に触れることがないため、生理期間中に特有の不快なにおいがすることもありません。
吸水カップのデメリットとしては、数時間おきに経血を捨てて装着し直すことや、消毒に手間がかかることが挙げられています。
いつ飲めばいい? 生理中の痛み止めの使い方
生理期間に入ると、女性によっては「骨盤をハンマーで叩かれるような」激しい痛みを訴えられる方もいらっしゃいます。そんなときには痛み止めを上手に利用し、必要なときは産婦人科を受診することも重要です。
生理痛を緩和する目的の場合、生理痛が始まったタイミングで早めに痛み止めを服用するのがポイントです。痛みが強くなってからだと、薬の効き目があらわれにくくなるため注意が必要です。
痛み止めを服用する場合の注意点としては、用法・用量を守って正しく服用することが挙げられます。たくさん服用したからといって効果が高くなるわけではありませんし、かえって副作用のリスクを高めてしまいます。
生理グッズを上手に利用して生理期間を快適に過ごしましょう
生理グッズにはいくつかの種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。そのため、自分の生理周期や生理痛の程度、経血量の傾向などを把握し、自分に合った生理グッズを選択することが重要です。
また、生理痛があまりにもひどい場合、生理痛が始まったタイミングで早めに痛み止めを服用するのも1つの手です。痛み止めなどで生理痛を緩和しながら、生理痛の根本的な原因の改善に取り組んでいきたいですね。
監修者プロフィール
柴田綾子 (Shibata Ayako) 先生
淀川キリスト教病院 産婦人科専門医,周産期母体,胎児専門医
2011年群馬大学医学部を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。妊婦健診や婦人科外来診療をしながら女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動している。
著書:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、産婦人科ポケットガイド(金芳堂,2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社,2021)